昨日は、中部小牧の自動車部品メーカーでベテラン社員を部下に持つ部長陣向けの研修でした。先週、先々週と講演機会が続いたのだけど、久しぶりの研修ファシリテーション。
受講者の表情をみながら発言を引き出し、言葉を紡ぎ合わせながら気づきを与えていく研修。一方的に話す研修よりもライブ感があって楽しい。
研修コンテンツの開発では多くの人の協力を得ました。そして、ラストワンモーメントの役割。緊張することなく場に対峙できるのも、芸者稼業で舞台を多く経験させてもらったからこそ。
「コンサルタントは芸者みたいなもの」高橋俊介さんは著書「コンサルタントは付加価値で勝負する」でそう表現しています。
自らがもつ芸によって相手のニーズを満たすという点で、コンサルタントは芸者に似ている。そして一人前の舞妓・芸妓さんにはどのような過程を経てなっていくのか。彼女たちが身に付ける芸は、どのようなものか・・。これを子細に見て行くと、なるほど確かにコンサルタントというのは芸者に似ているのです。
-舞妓・芸妓さんとコンサルタントの対比
<ベーシック>
①舞⇒プレゼンテーション
②行儀作法⇒ロジカルシンキング、仮説思考
③着付け⇒ドキュメンテーション(スライド作成、ライティング)
④接客術
<アドバンス>
⑤三味線⇒調査・分析・レポーティング
⑥唄⇒講演、講師、ミーティングファシリテーション
舞妓さんは、置屋で5年くらい修業してベーシックを身に付け、芸に磨きをかけて襟かえする。その後も芸に磨きをかけて一流を目指していく。ピンの芸妓として道を究める人、お茶屋さんを始める人、お客さんに引かれる人・・・
コンサルティングファームは、花街の世界で行けば置屋とお茶屋さんみたいなところ。考えてみれば、僕は新卒から40歳までファームで一人前の芸妓さんになるべく幅広い芸を身に付けさせてもらいました。
「芸は身を助く」といいます。長年の置屋、お茶屋暮らしで磨いた三味線や唄は、普通の人には簡単に真似ができない。お蔭で様々な土地、お客さんのお座敷に上げてもらえる。本当にありがたいことだと思うのです。