ダイエー、イトーヨーカドー、ジャスコ、西友
80年代に総合小売業(GMS)として上位を連ねた4社。ダイエーは、中内功氏の衰えとともに解体。西友はウォルマート、外資ファンドの手に落ち、さらに売却の道が探られている。
セブンイレブンを擁していたイトーヨーカドーは盤石かと思いきや、祖業をリストラ、売却する道が探られている。
日本の流通業は、卸しや流通経路の特殊性もあり、独特の発展が行われてきた。スケールメリットを追求する外資は一定の優位性はありつつも、日本市場に参入することはおろか、成功することは難しい。80年代から行われてきた議論は、40年の中でウォルマートの失敗などにより一定の結論がすでに出されたように思う。
ただし、衣食住のすべてを提供するコンセプトだったGMSは完全に崩壊しており、衣料であればユニクロやZARA、しまむら。住であればドラッグストアやニトリといったカテゴリーキラーに完全に浸食されてしまっており、優位性が担保できない。
そうなるともはや食品スーパーに特化していかないと生き残っていけない。オオゼキやOKストアのように…この傾向は10年前から分かっていたことで、GMSを求めるならコンビニ形態にサイズダウンしないと難しい。
イオンはこの変化を読んで、カテゴリーキラーをワンプレースに収めるモールという概念をプロデュースする立場に変わっており、三井不動産もそれを追っている。
閉店が相次ぐイトーヨーカドーに郷愁を一定感じつつも、これは昔から分かっていた未来だったよね…と。でも、従業員や店舗の維持という視点を尊重するがあまり何もできなかった結果なんだよねと思うのです。