Homare's Diary

組織人事コンサルタントの徒然日記です

ザ・ファーム

1993年に公開されたトム・クルーズ主演「ザ・ファーム」。

ハーバードロースクールをトップ5の成績で卒業。判事の下で助手を務めた主人公は、大手のファームから破格のオファーをいくつも受けます。並み居る名門ファームの誘いを蹴って、メンフィスにある税務専門ファームに年収10万ドルで就職。そこはマネーロンダリングを行うことで巨額報酬を得る不正が行われている組織だった・・


トム・クルースが演じた弁護士は

・ハーバードロースクルールを卒業
・しかもトップの成績
・判事助手の経験も持っている

・入社後の司法試験は一発合格

 

その上で、名門ファームに高額の報酬で入社するという権利を獲得している。(年収10万ドル、低金利の住宅ローン、ゴルフ会員権、メルセデスの新車・・wow 30年前の話だぜ)


ちなみに。あの人は
・名門大学を推薦で入学して卒業
・実務経験も持っていない

・入社後の司法試験は2回不合格

 

よって、名門ファームに入ることすら本来は不可能なのです。無論、高額の報酬など手に入れられるはずもありません。


新人で僕が入社したPriceWaterhouseは、会計事務所のコンサルティングセクションであったことから、会計監査セクションにおいては、会計士資格(CPA)をもっている人たちが仲間だったりしました。


公認会計士試験に合格をすると『会計士補』。一定の実務経験を積んだ後に、会計士になれるわけです。ですが、会計士試験に合格できないままに、ファームに入社をした人もごく希にいたりするのです。その人たちは、働きながら会計士試験の合格を目指すのですが、その道はかなり厳しく。会計士資格を持たない以上は、マネージャー以上に昇格することも叶わず、最終的にはファームを去っていくことになります。


僕の場合は、コンサルティングセクションだったので、会計士や税理士試験の必要性はありませんが、厳しい世界だな・・と横目で見ていて感じたわけです。コンサルティング部門に異動という手もあったりしますけど・・


トム・クルーズの『ザ・ファーム』の内容を思い起こすと、あの人って、これからどうなるんだろう・・と。デビューイヤーに見た映画を久しぶりに思い起こしてしまったのでした。