Homare's Diary

組織人事コンサルタントの徒然日記です

終わりを描くことから始める

自分の価値観や持ち味、不得手というものがハッキリ見えている人というのは、絶対観に裏打ちされた夢や使命を描くことができる。

 


見えていない人ほど、ポジションや報酬といった相対観のもとでしか夢を描けない。一流大学に入る、一流企業に入る、大手取引先相手に金額の大きい案件を最上とみなす、そして上級管理職を目指す、彼らが打ち出すビジョンはNo.1とかトップを目指せ…そこにしか意味づけをできないのか…

 


コンサルティングファームもそういう人多いよね。

 


コンサルティングなんて本来は専門家集団であり、自分が使命とするテーマの専門性を高めていくキャリアが本質。一方でそれでは経営が成立しないから上位ポジションに就くためには案件獲得金額が目標ターゲットに組み込まれている。

 


金額をこなさないと上を狙えないから、自分に合ったテーマではなくても案件をとりにいく。終いには、金額が稼げそうかどうかだけが関心事になっていく。そして、同じネタで再生産ができる方が効率がいいから、常に一定の落とし所となるハメ技で相手に対峙していくようになる。

 


でもそうして手に入れたポジションもいつか返納しなくちゃいけない。偉そうな名刺もそれまで。その時に残るものがその人の職業人生といえるのか?

 


時効で無くなるものに振り回される人生って何だろう。でも、それが会社という中におけるゲームルールなのだよね。本当に自分の価値、持ち味に基づく仕事であれば、会社人生の終わりが職業人生の終わりにはならない。ライフワークだ。

 


7つの習慣の第二の習慣。終わりを思い描くことから始めるというのは、相対観のパラダイムから抜け出し、使命に基づく生き方をするための考え方だといってもいいよね。