Homare's Diary

組織人事コンサルタントの徒然日記です

皇室の負う十字架

戦後14あった宮家はGHQによって大きく削減され、11が皇室を離脱し平民になった。邸宅も接収されその多くがホテルとなった。

 

 

少なくなった宮家において、最大の問題は皇位継承者である若い男性の確保。そのため皇室の範囲とする宮家の数を増やすこと、女系天皇を容認することがこれまで審議されてきたが、今回の騒動はそのどちらの議論にも水を差すことになった。

 

 

出自も人としての振る舞いもおおよそ高貴とは呼びがたい人間が宮家として遇されることの可能性。今回の騒動は、それを多くの人間に認識させた。

 

 

美智子皇后今上天皇の教育に非常に力を注いだ。一方で帝王学を授けられなかった秋篠宮様においては、自己のアイデンティティを皇室以外のところに求めるところがかつてからあった。そのスタンスは子供にも反映されている。要は皇室の背負う十字架を担おうとしていないのだ。

 

 

三島由紀夫『豊穣の海』の舞台となった戦前の日本。宮様の結婚相手は基本は華族から選ばれるもの。そしてそれは本人の意思が働かないところで決められるものであり、それによって起こる悲劇が描かれている。

 


人間宣言をしたとはいえ、私心を捨てて国民のために日々尽くしてきた天皇の姿があまりにも強いだけに、『結婚は本人の意思を尊重するものだ』という普通の意見も、私心を第一にしてこなかった皇族の発言においては極めて奇異に聞こえます。

 


今多くの人が心の底に感じていることは、国民の精神的支柱となってきた美しきものが穢されたことへの違和感。そこまで勝手に要求するものではないのかもしれないけど皇室は、ヨーロッパの人たちにおけるバチカンのような存在であり、天皇ローマ法王と同じ重さと品格を持っているから。

 


これは僕個人の意見ですが、十字架を背負うことを避けた秋篠宮から天皇を輩出するくらいなら、女系天皇を認め愛子様天皇になって欲しい。容姿をチヤホヤされアイドル気取りの誰かとは違い、苦労を重ね人として深みがあるお方だと思うから。伝統を重んじ敢えて学習院を選んだことも含め心構えもあります。少なくとも彼女においては、よき伴侶を得て女性宮家を背負ってほしいものです。