「どこで」よりも、「何を」を軸に働いてきました。メンバーシップではなく、ジョブ。プロサッカーにおいては、チームを変えることはごく当たり前、会社員であったとしても理屈は同じと捉えていました。
軸に変化が生じてきたのが30代。
「誰と」「なぜ」ということが軸になってきました。正確にいうならば、「誰と」「なぜ」ということを意識させる機会に巡り合った。自分の心の中からエネルギーが沸き上がるような感覚がこの時にはありました。
「誰と」「なぜ」を軸にしたら、最終的に「何を」も変わりました。そして、そこで見つけた「何を」を軸に新しい環境に踏み出していきました。そこで専門性を身につけていくと、やはり気になるのは「誰と」「なぜ」なのです。
歯ごたえのある人間と丁々発止をすることで出てくるアウトプットの醍醐味や引き出される自己の潜在能力。単なる組織の成長に留まらない仕事をする意義。やっぱりここがないと精神的には満たされない。「誰と」「なぜ」というのは、自己のアイデンティティや成長ということに繋がっているからだと思います。
最近、「ジョブ型雇用」がバズワードになっています。
これは「何を」を軸にしたキャリアですが、一方でスタートアップ企業を選ぶ若手の人も多くなってきています。これは「誰と」「なぜ」を軸にしたキャリア。「何を」が不明確な中で、仕事をする意義や成長を重視するのであれば、「誰と」「なぜ」を軸にした会社選びというのは、結構理にかなっていると僕は思うのです。