Homare's Diary

組織人事コンサルタントの徒然日記です

単身地方生活のキャリア

4月から就職する長男。現場に行かない事務系総合職は、東京以外の支店配属だそう。内定式後にこのことを知らされた長男と妻は少なからずショックを受けていたようだった。


僕から見れば、全国転勤が前提の事務系総合職であれば、最初の赴任先は東京本社を敢えて外すというのも分かる。もしそれがあるのなら、情シス配属でもなければないだろうと思っていた。なにより、息子を溺愛する母親の下でいつまでもいるというのも一人の人間の成長としても良くない。


僕に多少は影響されたのだろう。社会学部に進んだ長男は文系でも目指せる専門職としてのキャリアを当初は志向していた。だが、ITエンジニアとしての本命会社を最終選考で逃し、1年上の友人が勤めていたゼネコンを受けたところトントン拍子で内定が出たのでした。


「こういう会社では専門性を磨くことはできないが・・それでもいいのか?」


そう聞いたのだが、そこまで強い専門職志向が当人にあったわけでもなく。(それが意図したところに内定を獲得できない原因だったのだとも思う)同期より1年遅れて社会人となるからには相応に知名度のある、プライドを満たせるところに勤めたいと思う気持ちもあったのだろう。最終的にはそこに就職することを決めたのだった。


先日、赴任先が知らされた。福岡なのだという。他は札幌、仙台、金沢、名古屋、大阪・・この中で言ったら福岡は好きな街。


福岡は綺麗だし、屋台も出ていてアジアンな熱気も残している。なにより、九州は食べ物がおいしいし、見どころも多い。LCCで行けばかなり安いしね・・僕が経験したことのない地方、独り暮らしの社会人生活。これはこれで楽しみ。


僕は会社都合で勤務地を指定され、定期的に渡り歩かされるような会社は一切受けませんでした。父親は電力会社でしたが、頻繁な異動と引っ越し、単身赴任の生活を見るにつけ、個人の生活を配慮せずに異動配置をするような会社には行きたくないと子供の時に強く思ったから。


果たして僕は東京でしか働いたことがないし、子供たちもそれが当たり前だと思っている。でも、それは当たり前ではなかったりするのです。


今の世の中においても、結婚してからの配偶者のキャリア、子供が生まれてからの家庭生活、専門性の研鑽など総合職としての配置転換という仕組みはデメリットが大きい。もちろん、偶然の人や仕事との出会いが後に影響を与えることも否定はしません。最初の仕事はくじ引きのようなもの・・ですから。


どんな人や仕事に出会うことになるのか。それは神のみぞ知るですが、これだと思えるものが見つかったのなら、流されずにキャリアを作ってほしいもの。個人的には、好きな九州に行く機会がこれで出来たのは良かったかな・・