1962年生まれのトム・クルーズ。今年56歳ですが、年齢を感じさせないエネルギッシュなアクションを披露してくれてます。好きなアクターが30年近く輝きを失わずに最前線で活躍しているのは、素直に嬉しい。しかも、昔から変わらず格好いいしなあ。
彼は学生時代にレスリングの選手を目指していたこともあり、シャープに鍛えられた肉体が一つの魅力。特にミッション・インポッシブルを始めてからは、肉体の強化ぶりが目に付きます。僕的に彼の映画で印象に焼き付いているのは、1983年公開の「栄光の彼方に」での腕立て伏せをしているシーン。何も持っていない青年が唯一できることは、自分の若い肉体を暇を見つけては鍛え、栄光を手にして煤けた街を抜け出すこと・・アメリカン・ドリームを目指す象徴的シーンです。
でもって影響されやすいので、昔から腕立て伏せをするときには、ジャッキー・チェンの「酔拳」かトム・クルーズの「栄光の彼方に」が過るわけです。単純ですね。
そして、トム・クルーズの何気ない仕草で良いと思うのが、全力で走るシーン。全力で走れるというのは、普段からのトレーニングと節制の賜物だと思うのです。ボディビルで肉体を作ることはできても、走るというシンプルな動作では誤魔化しができませんからね。
50代も半ばとなり、バリーシールやMI最新シリーズでは、さすがに顔の輪郭が丸くなってシャープさが失われてきたなとは思うものの、普通であれば40代くらいのレベル。やっぱり、食事やトレーニングで大切だなって感じます。普通なら、そのくらいの歳なら顔に限らず、全体の締りがなくなったオッサンだと思うけど、トム・クルーズはオッサンじゃない。
当たり前ですが、歳を重ねれば重ねるほど、分散幅が大きくなります。能力も体力も精神性も。50歳になったから体力ない・・小さい文字なんて読めないでしょう・・なぁんて一律に扱われたくないです。そういう人が平均的ではあるとは思うけど、あくまで平均の話。しかも、年齢のせいにされちゃ困る。それは、不摂生な生活を長く続けたからでしょう・・と。
アメリカは、年齢差別禁止法があるので定年制がありません。就職の際に年齢を聞くことも言う必要もありません。ですから、アンチエイジングがもてはやされるわけです。見た目がその人の年齢なのですからね。日本では、美魔女などと言って年齢とのギャップを取りざたして騒いでいるのとは質が違います。
何歳までにXXXをやろう、なんて本も売ってないと思うのですよね。日本も年齢というレッテルで物事を判断しない、早くそういう世の中になってほしいものだと思います。