Homare's Diary

組織人事コンサルタントの徒然日記です

裏道にみる東京

たかが七分。されど七分。


山手線内回り、目黒-品川間の乗車時間である。時間にしたら大したことは無い。だが、8時台の7分間の意味あいは少し違う。僕にとってはちょっとした拷問だったりする。まあ、もうとにかく混んでいる。

 

とはいえ、田園都市線小田急線の混雑ぶりに比べたら大したことがないのだろう。鷺沼に住んでいるK君が、長年勤めた会社を未練なく辞めた大きな理由というのも、殺人的な朝の満員電車に乗って通勤する地獄からいい加減開放されたい、というものであったほどなのだから。

 

今朝は品川にオフィスを構えるクライアントとの打ち合わせ。


新幹線の乗車であれば、我慢して電車に飛び乗るのだが、普通のアポイントだったので迷わず自転車を選択。自転車なら20分少々の道程になる。冬場の自転車というと、大変そうなイメージがあるのだけど、夏と比べてしっかり防寒をしていれば、冬のほうが汗もかかず快適なのである。


澄んだ朝の外気を吸い込み、満員電車から見るのとは全く異なる東京の景色。消耗ではなく、鋭気を養える時間・・


アポイントを終えてオフィスがある新宿への道程。幹線道路を避け直線に近いルートを選択すると、品川-新宿はわずか8キロ程度。表通りを隔て、高輪、西麻布、青山の裏通りを走る。きっと、東京に長く住んでいても、用もなければ通り抜けることも、目にすることもないような町並み・・


ふと思い出す。


僕は小学校低学年のうちは、杉並区に住んでいた。自然というものは無かったけれども、入り組んだ小路や賑わいのある昔ながらの商店街に、街が持つ懐の深さというものを小さいながらに感じていた。その後、千葉県の我孫子に引っ越しをすると、それは全く感じられなくなってしまった。もちろん、学校帰りにザリガニ取りをするような別の楽しみもできたのだが・・・


せっかく東京にいるのであれば、満員電車なんていう情緒とほど遠い空間だけでなく、裏道の表情を知る機会を持ったほうがいい。そうじゃないともったいないと思うよね。