Homare's Diary

組織人事コンサルタントの徒然日記です

『水曜日の午後』のゆくえ

もう少し早く気がつけば

自信と誇りを無くして

どんなに小さくなった自分でも

夢さえあれば生きてゆける

温かい雨の降る水曜日

少しだけ心も落ち着いた

も一度始めよう (小田和正 水曜日の午後)

 

ゆっくり漕ぎ出したね小さな船だった

僕等はこの船を泊めようとしている

静かに一つの時代が終わってゆく

ああ誰にも止められない誰にも

ああ広い海よ黄昏ゆく空よ

一人なんだね僕は今一人だね

(鈴木康弘 愛のゆくえ)

 

水曜日の午後は、1973年発売のオフコース1stアルバム『僕の贈り物』に収録されている。デュオでスタートしたオフコースは、当初全く売れず、早稲田大学大学院の修士課程を卒業し、建築分野での将来を約束されていた小田さんにおいて、先の見えない中で自信をなくし解散を何度も考えたそう。それを思いとどまった時に書いた曲が『水曜日の午後』。カトリック学校に通った二人において、影響を受けたと思われる教会音楽を旋律に感じさせる美しい曲。

 

一方の『愛のゆくえ』は5人メンバーでのラストアルバム『I love you』に収録された鈴木さんの曲。小田さんが全面に打ち出され、自分の考える音楽ができないと感じ、脱退を決意した鈴木さんの心情が素直に綴られている。『水曜日の午後』が始まりの曲だとすれば、『愛のゆくえ』は終わりの曲といってもいい。

 

でも鈴木さんが決別の心情を後生まで引きずり続けているかというと、そんなことはなく。ソロになって大事に歌い続けているのが『水曜日の午後』。この歌は、小田さんが作曲なのだが、鈴木さんに当時小田さんからプレゼントされており、鈴木さんは今でも歌っている。

 

愛というのは、一緒に添い遂げることだけではないけれど。今は違う形で鈴木さんは愛を表現していると思えるわけで。ファンとしては、水曜日の午後の気持ちに立ち帰り、二人のハーモニーをどこかで聴きたいと思うものなのです。

 


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