中高年層を活性化させよう…という論点はそもそもおかしいと思うのです。自律軸とスキル軸の4象限で見たときに、両方とも低い象限の人をどう対処すべきか?が論点であり、年代層でどうこうする話じゃないと思うのです。
割合的に両方低い層が50代に多いというのなら分かる気もします。でも本当にそうなのかな?きっと可視化すらできてないはずです。両方高い人がプロ人材だとして、30代であっても大して高くないのでは?
早い年代から両方低い人をほったらかしておき、次第にその層に振り分けられる人が多くなり、それをようやく50代でなんとかしたいというのは、もはやキャリア論で何とかなるもんじゃないです。人事における評価や代謝機能の問題です。本来なら、可能性の限界が見え引き取り手がいる年齢の時点で対応するのが筋です。
日本って何でも年齢ひとくくりにして論じる傾向にあるけど、止めた方がいいと思います。ジャーナリスト上がりで働かないオジさんというメッセージを喧伝しているS教授の論などは、とても嫌気がさします。世代で一律のレッテルを貼るのはダイバシティとはおおよそ対局の考えだと思うからです。
僕はそういう観点でリクルートにかつてあった38歳定年制のポリシーやネガティブなこともきっちりフィードバックできる組織文化やマネジメントは素晴らしいと思います。
そして世代論で人材を片付ける乱暴さを生み出している現況は、人材を可視化できていないことにあると思っています。