Homare's Diary

組織人事コンサルタントの徒然日記です

非日常の価値

就職して博多に赴任した長男。帰省には飛行機を使うわけですが、考えてみればこの1年以上国際線はおろか国内線にも乗らなくなった。送迎で羽田に行く機会はあるのですが、搭乗ゲートから先はいつしか遙か遠くの世界へ・・


かつては新幹線や飛行機に毎週山ほど乗っていたのにね。


常用していたANAは機内誌がなくなり全てアプリで閲覧できるようになりました。なおかつ飛行機に乗らなくても『翼の王国』が読めるのです。でも、これって座席に座って雑誌を手にとって見るからこそ有り難みも沸いたというもの。搭乗しなくても読めるのは良いけど、存在価値は間違いなく低下したでしょうね。昨年の3月に楽しみに読んでいた吉田修一さんの連載も終了してしまいましたし・・


その代わりなのでしょうか。今では機内でWi-Fiが無料で使えるようになったそうです。飛行機は電話もデータ通信も出来ない環境。だからこそ機内音楽や機内誌というメディアが俄然価値を持っていたわけです。でもこういう環境になると強制的にデジタル環境から隔絶されていた飛行機というのはある意味で貴重な空間だったのかもしれない。長男はそんなことを言っていました。


便利になるということは、非日常的な時間や空間が減少するということ。そうなると、大事なことは非日常となる時間や空間をどれだけ意識して創ることが出来るか・・ということになってきそうです。


今度移り住む鎌倉の土地は谷戸の立地ということもあるのでしょう。携帯電話がほとんど通じません。(せいぜいアンテナレベル1)データ通信のために光ファイバーは引くことになりますが、ある意味でこれは価値があるかも・・と思っています。