Homare's Diary

組織人事コンサルタントの徒然日記です

砂浜の足跡

50代という世代はフィジカルという観点で見たら生涯自己ベストを出すには難しいのかもしれません。とはいいながら、きっちりメンテナンスを行っていれば、大きく性能は落ちないというのもまた現実。

 


フィジカルよりもワークアビリティという観点で見たら、大きく落ちる理由はどこにもありません。むしろ、それまでに培った『点』の経験を『線』として繋げることで大きな価値を産み出せるはずです。

 


一方でそれができなくなる原因は、慣れた同じ動作だけを繰り返すことであり、手を動かす前に頭で結論を出し、物事をやり抜くことを放擲することを正当化する姿勢なのだと思います。やっぱり、新しいことをすることは怖いし、そこに白黒がつくことは余計に怖い。それが人間というものの性。

 


人は様々な可能性を持っているけれども、その可能性に蓋をしてしまうのが『怖れ』の感情。ここを意識して過度に働かせないようにすれば、セルフイノベーションはいつでも起こしていける。イノベーションは、ニューコンビネーションだから、新たな人や物事に出会っていかないとね。

 


日本人ってことさら年齢を意識して、できないことや諦める必要性を口にするよね。

 


先日もある銀行の方と話をしていたら、51歳という出向のタイミングともなれば、いろいろと悟らなくちゃいけない…と訥々と話すので、あの…僕も同じ歳だけどそんなことないですよ…と思わずいいそうになってしまった。

 


年次管理で銀行員としてのキャリアは終わりかもしれないけどね。だから、それがどうしたの?って。

 


年齢なんてただの記号。いくつになっても性格が変わるわけではない。何でも知っているわけでもない、むしろ知らないことがより明確に分かってくる。物事を冷静にとらえる精神的成熟がいつもあるわけでもない。人は、常に未完成であり探求し続けていくもの。

 


ビーチリゾートで早朝に足跡のない海岸を歩くのが気持ちがいい。逆に足跡なんてつけたと思っても、簡単に洗い流されてなくなってしまうもの。残した足跡にこだわるより、まっさらな海岸を歩く気持ちよさを大事にしたいな。