条件が先に立って好きになる相手を選ぶというのは、相手を好きとかいう以前に、理性的な観点で我が身を第一に考えている状態。そこに愛はないと思うわけです。
そうした人において、いい相手がいないそれを打開したいというのは、あまりにご都合主義です。相手だって本当の自分を見ているのではなく、条件に照らして『査定』されているのだとしたら、ドン引きですしね。
そうした意味で、
『「 “愛してる” なんて本気でHしたら その日から都合のいい娼婦(おんな)扱い 真面目なだけなのに」
という大黒摩季「夏が来る」の女性は分かるわけです。そう、この歌の彼女はピュアで真面目なんです。頭でこねくり回している人より遙かに。
そもそも、自分で自分が好きになれない人において、相手にまず条件を課すって変じゃないですか。ですから、そういう人は必然的に孤独を背負うことになる。『夏=いい人との出逢い』は来ないんです。
それを生み出しているのは、何より自分自身。とはいえ歳を重ねると物事分かってくるし、そうなると臆病になり、余計に条件がついてくる。悪循環なんですよね。