Homare's Diary

組織人事コンサルタントの徒然日記です

断絶とトランジション

新しいことをするときには、未練を残しているのが一番良くない。恋愛であろうと、はたまた就職ということにおいても。

 


未練を残しているというのは、ピリオドを打っていないということと同じで、トランジションにおいては『何かが終わるとき』を迎えていない状態ということになる。

 


基本的にトランジションは『何かの終わり』『ニュートラル』『何かの始まり』のステップを辿っていく訳なのだが、『何かの終わり』ができていない人において、新しいことは始まることはなく、常に過去の呪縛に繋がれた状態となってしまう。

 

 

 

同じ会社で役職定年を迎えた人においては、身の回りの環境が全く同じだから、『何かの終わり』を迎えることがとても難しい。だから、管理職の時の気分が抜けず部長気取りで人とコミュニケーションをとったり、自分をないがしろにするといって拗ねてやる気を下げてしまうのである。

 


未練を残さず、新しいことに気持ちを向かわせていくには、今までのものを一掃、断絶していくのが一つの方法だったりする。特に人間関係においてはしがらみを生みやすく、全く新しい関係性の中に身を投じることは極めて有効だと思う。

 


もっといえば、厳しい評価や面談フィードバックというのは、未練を完全に断絶させてくれる。たとえそれが愛情ではなく、邪な思いの元にあったものであったとしても。

 


だから、同僚や上司から不本意な扱いを受けたり、果ては退職勧奨を受けたとしても、それは新しい自分になるための洗礼だと捉えればいい。そんなことをする組織や仲間を二度と振り返らなくていいから。

 


そう、偶然は新たな自分に変わる必然と捉えて前に進むのが一番いい。人には様々な可能性があり、それを引き出してくれるのは新たに出会う人であるのですから。