『わたし、松田聖子がライブでアルバムを出していた頃に産まれたかったなぁ…』
最近、松田聖子のアルバムをサブスクリプションで聴きまくっている娘。紅白歌合戦の紅組トリは、聖子ちゃんでよかったんじゃね? MISIAじゃなくって。という彼女の意見には僕も賛成な訳です。
「やっぱさ、いい曲って80年代。しかも、松本隆さんの作詞のものなんだよね」
「アルバムでいくとCitronまで。それ以降は、お金を稼ぎたいこともあって、松田聖子の歌詞が多いのだけど、世界観がどれも一緒。決定的な違いは、歌詞を通して映像が立ち上がってこない、色がないということなんだよね」
『確かに!言われてみれば…』
「素敵にOnce Again なんて悪くないけど、曲でかなり補っている感ありなんだよね。そして、松田聖子の歌詞には多彩な女性の心が描かれてない。いつも、主人公が一緒。当たり前だけどね…」
『それでか…なんか違うと思った』
「松本隆さんは、歌詞の世界に必ず色を織り込むって言っているよ。色がないときには、自分で作ってしまうって。"映画色の街"みたいにね」
『瞳はダイアモンドだね』
「有名なシングルカットの曲だけでなく、B面の曲も当時は素敵なものが多い。例えば、Touch me, Seiko Ⅱに収録されているスピード・ボートとか。これも松本さんだよ」
『これ聴いたことない。良いね』
「80年代の歌が今でも素敵に聴ける一つの理由は、作詞家の力が大きいよね。NHKで松本隆さんのスペシャルやったのあるけど、見るかい?」
『うん!見る見る!』
文学、音楽、映画関係は娘と価値観が一緒なところがあるのです。映像や色といった捉え方をするところも。
好きな音楽、歌詞、作詞家の世界観について世代を超えて語り合いができるって、いいですよね。