Homare's Diary

組織人事コンサルタントの徒然日記です

現場の醍醐味

短い時間だけど、人の生き様や価値観、心の機微に触れることができるのがキャリア研修だ。

 


選んだ価値観の言葉から、その人の人となりを見抜き返してあげる。自分で見つけられなかった言葉の意味や繋がりに気がつき嬉しそうな顔をする受講者…

 


『どうして自分のことが短い時間でわかるのですか…?』

 


興味を持って人を見ているから、自分との違いに想いを馳せ出会ってきた人を思い浮かべているから、データや言葉からパターンや異常値を見つけるのが好きだから…なのかな…

 

 

 

本当の自分を見つけるために、自分らしさを表す言葉を持ち帰ってほしい…納得して喜んでもらえるのが何より。

 

 

 

研修のワークの一つ。過去を棚下ろして、自分が誰に出会い成長してきたのか。お世話になった3人を取り上げて考えてみる。いつ頃だったのか、誰だったのか、何をもたらしたのか…

 

 

 

自分が成長する上では、人との出逢いが大切だし、これまでは人の世話になる機会が多かったと思いますけど。今度は皆さんが誰かの『お世話になった人』になる番。それこそが会社が掲げる『善の巡環』の精神…

 

 

 

一人の受講者が休憩時間にも席に残り、僕に話しかけてきた。

 


私、自分の名前が「お世話になった人」に書かれていたんです。たまたま、障害者の手話通訳で違う世代の研修に立ち会う機会があって。そうしたら、受講者の一人が私の名前を書いている場面に遭遇して…あの時は本当に嬉しかった…

 


彼女は、障害者雇用の社員のケアを担当している。日々、多くの人と会話をし心のケアをしている。その中の一人が研修受講者として参加し、彼女の名前を書いたのだ。僕の話にその時の気持ちがよみがえり、わざわざ席で待っていて話しかけてくれたのだ。話し終えると彼女は嬉しそうな表情を浮かべて席を立っていった。

 


研修が終了すると、彼女に声をかけられた。

 


『久しぶりに同期が会ったので、記念写真を撮ろうと思っているんです。先生も一緒に…』

 


こういう出逢いがあるから、現場の仕事はいいのだよね。