組織の中では、嫉妬という感情が時に交錯する。
自分より仕事ができる、地位が上、衆目の注目を受ける、好きな異性の気を惹いている・・嫉妬の原因は様々だ。そして、嫉妬を抱いた対象には、組織の論理や権限という力を用いて追い落としをかけようとする。自己の虚栄心や独占欲を満たすために。
彼女はある仕打ちを受けていた。そして、その仕打ちの裏側にあった動機は愛憎。男の嫉妬。自分のことを見つめ、素直に従っていれば何ら危害はない。ただし、それは組織の権限のもとで成り立っている関係性。その範囲を超えれば、彼女の心は自由だ。誰を好きになるのか、一緒にいたいと思うのか。それを縛るなんてことは誰にも出来ない。
相思相愛でない相手を無理に縛りたいと思い始めた瞬間に間違いが始まる。自分が使える権利を行使して、心を砕く厳しいフィードバックをする。仲の良い相手も含めた根も葉もない噂を流して、居場所をなくす。執拗に連絡をしたり、ストーキングをする。こうした人間は臆病で裏表があるから上には上手く取り繕う。一見優しく見えるが、優しくもなんともない。自分の欲望に駆られたただの自己中である。相手の気持ちなんて欠片も考えない。
被害者は、恐怖に駆られ声も上げることが出来ない、上も穏便に済ませたい。真因は闇に葬られていく。受けたダメージだけが残る。
君を泣かせたあいつの正体を僕は知ってた
空と君のあいだには今日も冷たい雨が降る
君が笑ってくれるなら僕は悪にでもなる~
(中島みゆき 空と君のあいだに)
この歌詞の言いたいことがほんと良く分かるよ。