Homare's Diary

組織人事コンサルタントの徒然日記です

『何処にいる』より『何をする』か

プロフェッショナルを求めている企業は多い。同時に、そういう人材は実際に殆どいないことを嘆いている企業も多い。それもそのはず。『何をするか』よりも『どこにいるか』を基準として会社に属している人が多いのだから。


プロフェッショナルの語源は、宣誓する(Profess =宣誓)職業人というもの。単に職能や経験値が高い人を意味するのではない。忠誠をもって職務に従事するという姿勢は、本人の主体的意思と自律性がともなって成立する。会社や組織体に忠誠を尽くし、与えられた仕事は何でもやりますという姿勢とは真逆。そう、会社組織においてプロ人材がいないというのは、ある意味パラドックスだったりするのだ。


自分のやりたいことが不明確な人において、まずは会社を軸に仕事を選択をすること自体は、悪いことではない。様々な経験を積む中で自分自身が分かり、手掛けたい仕事の兆しを見つける機会が持てるのだから。そしてその機会は、時に会社の外なのかもしれない。


兆しが見えた時の心の声を大切にしていくと、自分しか照らせない一隅が見えてくる。そして、一隅を照らすことは、周囲だけではなく当人にも無上の喜びをもたらしてくれる。

 

キャリアの目的は、どこにいるかより自分が何をするか。結局はそれが、『一隅を照らす』に繋がっていくのだから。