30年ぶりの同窓会。多くの懐かしい顔に再会した。女友達とこのために上京したTさんもそうだった。旧知の顔を探していたときに彼女が僕を見つけ、手を挙げてきた。
彼女は下から僕の顔をのぞき込むなり、『相変わらず、賢そうな顔してるのね・・』と言ってきた。僕ちゃんじゃないんですから、良い大人を捉まえて賢いなんて評もないだろうと思いつつ、彼女たちと記念スチールを撮ってもらった。
同窓会はあまりの人手に、それぞれとじっくり話す間もなく、気の置けない同級生たちとは、二次会で会話を補った。せっかく会ったのに話足りないと考えたのは僕だけではなかったのだろう。
近々、日本を離れて異国の地に移り住む友人がいるうちに・・と別途、同期会を設けることを企画し、みんな賛同してくれた。日程や場所をアレンジしていると、『気が利くのね・・同窓会でも友達がイケてるねって話してたんだよ・・』と。LINEでTさんのコメント。せっかくなんだから、その場で言ってくれよな・・と思いつつ。(それも野暮だが)
そういえば、Tさんには1年の時に映画に誘って断られたことがあったな・・なんてことを思い起こした。大学時代は、素敵な人たちが多くいて、気持ちを抱いたり、抱かれたり。その全てがことごとくすれ違いで。毎日が楽しかったけれども、最後満たされない気持ちも抱えていた。
久しぶりに、そんな彼女たちに出逢うと、その根本的な原因はいつも自分の気持ちばかりを優先していて、相手の感情をしっかり掴むことが出来なかった自分にあるのだと思うのです。結婚して、子供たちと暮らしていくうちに、そういう鈍感さや野暮ったさが改善されたんだろうな。
自分が袖触れたり、気持ちを寄せた人が変わらずに綺麗でいると、なにか嬉しい気持ちになるモノですね。僕もちゃんとしないと・・