社会人として初めて手にした名刺。
プロフェッショナルファームは、個人がまずあってこその存在。だから一番上には皆さんの名前が入っています。会社名は一番下です。普通の会社はこの逆です。会社名が一番上、個人の名前は一番下…
人事の説明に『ほう…』と思って名刺を眺めたものだ。
今でこそ違うが、当時のPriceWaterhouseの名刺は横長の左肩には個人名が印字されていた。所属組織やタイトルは個人名の下。今となっては、PwCもデロイトも会社名が上。名刺においては組織にぶら下がる個人の構図で普通の会社だったりする。ロゴをブランドとして過剰に目立たせるようにしていてある意味で鼻につく。
様々な名刺を見る機会があるが、個人名を最上位に持ってきている会社というのは、大手企業ほど存在しない。会社という大きな傘に個人が宿る、メンバーシップ雇用の組織と個人の関係は、名刺一枚のデザインにも如実に現れるもの。
プロフェッショナルスタイルと同じだ…と思ったのは、リクルートの名刺。縦長の最上位に個人名を持ってきている。『個』があってこそのリクルートだという意志を名刺から強く感じたものだ。同じ人材会社でも他とは全く違う。他はオーソドックスなスタイルだし。
個の自律なんていうなら、名刺のスタイルから再考し、社員にその意味を問うてみてもいいと思うよね。