引っ越しをしたら、前の家のことを何かことあることに思いだしてしまうのではないか…郷愁の念にかられてしまうのではないか…
家を離れるときは、そう思っていました。特に離れるときはその想いはいよいよ強く、もう次に見るときは自分のものではない家を皆で惜しみつつ後にしたのでした。
そうして18年間住み慣れた目黒の家を離れ3ヶ月が経ちました。
『思っていたより寂しくないね…』と娘。
確かにそうなのです。郷愁の念のようなものは襲ってこないのです。東京駅にほど近く、銀座や日本橋という文化の先端と個人経営で味のある飲食店が多く立ち並ぶ街。刺激があふれています。
渋谷のオフィスまでもかつては15分だったところが、今では45分。でも、朝の銀座の街を自転車で走り抜けるだけで気分がいい。
タワマン暮らしも煩わしいと思っていたのですが、高層階ラウンジから眺める夕景、夜景はとても綺麗で、(僕の家は高層階ではないですけど)部屋はちょっと狭いけど、静かで暖かい。(一軒家は冬は寒いのです)。
中でも僕が一番気に入っているのは、隅田川の景色がある生活だったりします。夕景も綺麗ですし、ライトアップされた橋は芸術的です。ランニングは皇居をほとんど選ばず、隅田川テラスばかり。やっぱり、水の景色が日常に感じられる生活というのは、これまでの人生ではなったことですので、とにかく興味深く惹かれるのです。
来年の秋くらいまでの生活だと思うのですが、意外とここを離れた時の方が、郷愁を感じるかもしれませんね。