Homare's Diary

組織人事コンサルタントの徒然日記です

7-38-55ルール

「7-38-55ルール」

 

言わずもがな、コミュニケーションにおいては非言語が多くの割合を占めるメラヴィアンの法則。人はコミュニケーションを取るときには、受け取る情報を100とすると、相手から発せられる言語の内容である「言語情報」から7%、声のトーンや口調、大きさ、話す速さなどの「聴覚情報」から38%、そして相手のジェスチャーや視線、表情といった「視覚情報」から55%の情報を受けるとされるもの。


受け手の感受性(もっといえば感情知性)によっても左右されけど、対面コミュニケーションの方が非言語情報を受け取る上では圧倒的に有利なことは間違いがない。とはいえ、今後のTV会議の普及に伴い非言語コミュニケーションを対面で担保するやり方は見直しが求められる。態度で相手に感じてもらう意思表示ではなく、微妙な感情やニュアンスも言葉に置き換え、ハッキリと伝えていくスキル。


もともと日本人は、異なる意見を集団の場で表明することを苦手としている。個人の意見をハッキリ言うより、予定調和の大事さを学校教育で強烈に刷り込まれることから、「空気を読む」スキルをことさら求めてしまう。


リモートコミュニケーションを前提として会議の生産性を上げていくには、「空気を読む」コミュニケーションから、相手を尊重しながらも自分の意見をしっかりと主張する「アサーティブコミュニケーション」にシフトすることが求められる。これが出来ないと、個はバラバラになっていってしまう。リーダーシップにおいても相手からの明確な反応やコミュニケーションを促進させるようなファシリテーション能力がより求められてくるようになる。


SNSなどのチャットツールも非言語情報をタイムリーに表出させ補完するための手段として従来より位置づけが高まってくるはずです。これが分かっていない組織は、ミーティングをWebに置き換えただけで、コミュニケーションの質と量を減退させるだけになる。


未来においては、宇宙生活者(スペースノイド)において相互の意思を時間・空間の制約を超えて繋がりあえるようになる覚醒者(ニュータイプ)が出てくるのかもしれませんが、それはあくまでファンタジーの世界であり、人が異なる言葉を操り分け隔てられた存在の中で苦悩することは、神話時代から人に課せられた原罪であり宿命ですからね。