一人が持つ時間、力には限りがある。だから、動かせるプロジェクトもマネジメントできるメンバーの数も限られる。スパンオブコントロールというやつだ。
だから、いくら受注できても労働集約的な性質があるコンサルティングはデリバリーが追いつかない。クオリティ、スピードが犠牲になる。
大きくジャンプアップされた目標。舞い込む引き合い。でもどこかでセーブをかけないと、自分自身も一緒にやるメンバーも心と身が持たない。
今年度は大きく出遅れた自覚があったし、昨年度はインキュベーションがメインで数値貢献はできなかった。だから機会獲得のアクセルを可能な範囲で踏み込んだ。
幾つかのリピート案件。工数が膨らむ可能性がある不確定要素があった。一方でこうしたときに限って案件が順調にとれたりする。
いつしか案件は積み上がり、不確定要素が表面化し、難易度が急変したプロジェクト数本。スケジュールを守るだけでも薄氷の日々。パツパツのスケジュールは、何かが遅れるとほかに影響が出る。メンバーと対話の時間が全く取れない。自分しかなし得ない面倒なタスクは、夜か週末…
クオリティやスピードが思うに任せないメンバーには、厳しく接してしまう。相手から見たら、相談する時間も取れやしないのに…
当たり前だが、顧客にコミットするところだけは違えないようにすると、メンバーからは不満が噴出する。当たり前だ。
組織だって、そんな状態になった人間には非情な側面を見せるわけで。一体、なぜ自分は褒めもされない、それどころかなぜ叱責の対象となる過剰な苦労を背負い込んだのだろう…と思うわけです。
とはいえ、失敗を恐れず限界までやったわけです。もうこれ以上は、仕事は受けない。大事にするメンバー、プロジェクト、自分のモットーに沿って元に戻していこうと思っています。