Homare's Diary

組織人事コンサルタントの徒然日記です

級友との感想戦

中学や高校時代というのはアイデンティティもまだ確固たるものではないし、仮にあったとしてもそれを周りに押し出すまでの強さも持ち得ていない場合も多かったりします。


強烈なエゴがあったり、何らかに支えられた自己肯定感があれば素の自分を周りに出せたのかもしれませんが、そうでもないと仮初めの無難な自分に収まって日々を過ごすことになります。しかも、それでいて当の本人も違和感を認識できていなかったりします。


ですから、学生時代に見せていたその人の姿が、その人の地か…と言えば決してそんなことはないのです。そんな中で周囲に一度ネガティブなレッテルを貼られてしまうと、当人はそのイメージの檻の中から抜け出ることはとても難しかったりします。それは中高一貫校という環境がなせる残酷な一面であったりもします。


だから、6年間も近い距離にあったとしても、その人をよく分かっているように見えて、実はぜんぜん見えていない。大人になって異なる印象を受ける。それはごくごく当然な事なのかもしれませんね。


僕自身、素の自分でいたかというとそうでは無く。大学以降から自分らしさを取り戻してきたという自己認識があります。高校時代は、コンプレックスも強く鬱屈としており、そもそも自分自身が自分を好きでは無かったからです。


その後は自分を認めてくれた恩師や気付かなかった自分を引き出してくれた上司との出会いがあったり。会社を越えてリクルートの人たちと仕事をしたのも貴重な経験でした。僕にとってのライフワークを見つける出会いでもありましたから。。


引っ越しをしてご近所になったことで、実現した中高時代のクラスメートであった永嶺さんとの一つの話題は、学生時代とその後の違いが何ゆえに生じるのか・・それを舞台裏の立場から聞いてみるということでした。


同じ母校であり、その後は時期がずれるものの同じリクルートで働いていたという共通項もあります。環境と過程が自分にどう作用したのか。環境をどう捉えていたのか。クラスメートとの対話は、相手の言葉の中に自分を見つめなおす瞬間もあり、実に興味深いものでした。それは将棋の対局が終わった後に対局者同士で行われる振り返り・・「感想戦」みたいな性質を持ったものだったのかもしれません。

Edge とColgate

海外旅行先でまずすること。スーパーかドラッグストアでその国でしか手に入らないヒゲ剃り用のシェービングフォームと歯磨き粉を購入して使うこと。香料が違うからそれだけで違う国に来たな…と思うのですよね。洗剤もそうですね。

 

 

最近はめっきり海外旅行に行くこともできないし、気分だけでも海外気分に浸ろうか…と。アメリカに行ったら定番の『Edge』を買って使おうと思ったのです。

 

 

シェービングフォームは、シックかジレットがグローバルの定番であるわけですが。Edgeというのはアメリカでしか売っていない完全なローカル商品。広尾のナショナルマーケットでは以前は売っていたのですが、今ではジレットしかおいてません。麻布のNissinの海外グローサリーでも置いてません。アマゾンでも楽天でもない。eBayだと買えるのですが、送料が本体より高いのでさすがにそこまでして買うというのもね…

 

 

歯磨き粉のコルゲートも結構好きなのですが、こいつはまあ比較的手に入りやすい。日本であればライオンとかデンターといった国内メーカーを贔屓にするのが正解ではありますけどね。(デンターシステマが愛用です)

 

しかし、旅行行きたいですねえ…

 

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専門家のブラインドサイド

不動産を売却したことから、確定申告をする必要が出てきたわけです。売却を依頼した不動産会社の人は、3000万の特別控除を使えば売却額から特別控除と当初の不動産取得費用を引けば差分はないので、税金なんて払う必要はないですよ…とのこと。

 

 

 

なんだ安心だあ…と思っていたら、不動産会社から紹介された税理士さん曰く。

 

 

 

取得価格において建物部分は減価償却されるので、20年近く住んでいると売却額から差し引ける取得費用はほぼ土地価格のみ。よって特別控除を活用しても売却益が発生し、税額はその差分に対し20%発生します。この点、考慮してお金を残しておいてくださいとのこと。

 

 

 

うむむ、かなり話が違うぞ…他にも違う税理士さんに聞ける機会があったのですが、見解は同じでした。

 

 

 

ところが先日、不動産屋さんで不動産協会が出版している不動産に関わる税金ハンドブックが置いてあったのでくまなく見てみると、もう一つ特例があり10年以上住んでいる不動産を売却する際には、税率が10%になるのです。

 

 

 

さらに調べると、「居住用財産の買い換え特例」なるものもあり。それは売却した不動産の価格と新たに取得する不動産の価格が同じであれば、ほぼ税金はかからないのです。

 

 

 

しかしですね、不動産屋も税理士も最新の特例を含めて税法のことを理解していない。ネットを見ると不動産関連に強い税理士は少ないのだとか。しかしねえ…

 

 

 

税金というのは不足していたら追徴が来ますが、払いすぎても修正申告をしない限りは返還されません。ましてや特例を使う使わないというのは、行使せずに払ってしまったらお終いです。知らなかったら単純に損をするだけなのです。結局、自分の身を守り余計な身銭を切らないためには、専門家の意見を鵜呑みにせず知識を得ることでしかない。

 


でもこうしたことは、税理士に限らず医師、自動車整備士など何にでもいえることでしょうね。

Back Home

中央区はあまりご縁がある場所ではなく、住んだこともないですし、僕がPwCの時に汐留でちょっとだけ働いた事があるくらい。基本的に買い物に行く場所という位置づけであったりしました。

 


全く縁がない場所か…というと父方の祖父が銀座で戦争中まで文房具店を経営しており、遠いところで縁があったりします。その店は戦争が激しくなるにつれ栃木への疎開を余儀なくされたことで店じまいをすることになります。そして、栃木の小金井が父方の実家という訳ですが、父は幼少期は銀座界隈で過ごしており、日比谷公園で遊び、築地に近い土地柄ゆえマグロの刺身が小さいときから好物だったといいます。

 


当時の家宅は港区高輪。出生病院は済生会中央病院。僕の子供たちが出生したのも当時住んでいた港区三田にほど近い済生会ですので、奇しくも世代を超えて同じエリアに住み、同じ病院が出生地だったりするわけです。

 


寡黙で自分のことを一切話そうとしなかった父。その事を聞いたのは、死の床に伏せっている時のことでした。早くに聞いていれば、もっと色々と聞きたかったことがあります。

 


豊かだった東京での生活から疎開先で一挙に貧しくなり、苦労を重ねた父においては戦争体験を含めた過去のことは思い出したくもないことなのでしょう。とはいえ、銀座や築地ほど近く何かにつけて歩くことが多くなった今では街を歩くときにとても気になるのです。

 


銀座のお店はどの辺にあったのだろうか…と。

 


住むところ然りで、何気なく選んだものに何か必然性があったりする。文房具が好きなのも祖父の影響なのかもしれません。

 


この辺に住み始めて思うのは、昭和風情の文具店だったり飲食店がまだまだ元気に頑張っていること。時代の繋がりを感じる街であること。先代の人々の息遣いや繋がりを感じさせてくれる土地というのは、何か安心感がありますよね。

Dead or Alive

半年遅れて一人の新人が僕の組織にやってきた。新卒社員と一緒に仕事をするなんてもうずいぶんと久しぶりのこと。前の会社もその前の会社も新卒は採用していませんでしたから。


トップクラスの女子大を卒業。欧州への留学経験を持ち4カ国語を操る彼女。年齢は僕の子供と同じだったりします。自己の考えをしっかり持ち単身マイナーな場所に留学した彼女は、熱さを持つと同時に非常に落ち着いています。半年遅れた入社の理由も、留学先から単位証明を発行してもらえなかったアクシデントというだけで、そのことをまるで気にもとめない嫋やかさもあります。


しかしね。とうとう、こういう時代が来たのですね。子供と同じ年齢の社員が部下になるという・・ね。


一方で今週お話ししたあるクライアントの人事部長は、僕とさほど年の変わらない方(年齢を自分で言われるまで、僕はもっと年上の人だと思ってました)。55歳に控える役職定年を見据え、残りの時間で課題をきちんと片付けておきたいとのこと。


社会人生活をスタートする人がいる一方で、エンディングを考えようとしている人。生と死、若さと老い。志賀直哉の「城の崎にて」ではないけれど、両者はかけ離れたものでは無くて連続線上の中にある。そして、オープニングを考えていられる自分のありがたさも改めて感じるわけです。

センスメイキング理論

不確実性が高く変化のスピードの速い環境においては、精緻に環境を分析して正解を求めることなどできやしません。仮に『正解』というものが誰かによって導き出されたところで、そこに対する意味解釈は人によって多義的になる。その状態のままで集団が力を発揮しうることはあり得ない。


そこで求められるのは、環境に対する多義的な解釈を揃えていくこと。すなわち大まかな方向性を示し、、そこに意味を与え納得性のある言葉で人を動かす『ストーリー』。このストーリーによってセンスメイクされた集団は、迷わず足並みを揃えて行動をしていくことになる。それは、当初は思いもかけなかった結果をもたらす。未来を創り出していくためには、分析しつくした正解ではなく、集団をメイクセンスし動かしていくストーリーが大事なのである。


上記がセンスメイキング理論なのですが、この理論は人の持つ可能性、信じて行動することの生み出す力、信念、哲学を内包した考え方であることが非常に興味深いわけです。


この考え方を見ると小林秀雄さんの『命の力には、外的偶然をやがて内的必然と観ずる能力が備わっているものだ。この思想は宗教的である。だが、空想的ではない。』という一文がオーバーラップするのです。そう、センスメイキング理論はかなり宗教的、哲学的な側面を持ちます。


社会科学の世界とはいえど、人間や普遍的な真理を求める姿勢が必要なのだなと思わせられます。そうでなければこうした理論は出てきませんから。

エスプレッソマシン

僕は日々酒をたしなむということはしない人間なのですが、コーヒーは割と良く飲んでいます。ですから、オフィスで気軽に美味しいコーヒーが飲める環境というのはずっと憧れ。とはいえ、今までの会社はコンサルティングということもあり、いわゆる福利厚生的なものに力を入れようはずは無く、そういう環境にあやかることは無かったわけです。(すてきなカフェテリアや社食というのもそれに該当する)


5月から働き始めたところは、ちょっと変わっていてオフィスにバーカウンター、冷蔵庫にお酒やソフトドリンクがあってフリーで飲めたり、さらにはエスプレッソメーカーがあるので、気軽に美味しいコーヒーが飲めるわけです。念願叶って・・と言うわけですが、リモートが多くなると家に欲しくなるのです。そう、エスプレッソメーカーが・・


コーヒーを全く飲まない細君との攻防。

 

「大きいマシンをどこに置くのよ」

『イタリア行ったときには、どんな小さなホテルでもエスプレッソマシンがあったじゃない。そういうモノなんだよ・・炊飯器と同じなんだよ』

 

まあ、飲むのが習慣であり文化なのだ・・と言いたいのです。最後は子供たちの支持を追い風にしてようやくデロンギエスプレッソメーカーを購入したわけです。


カプセルカートリッジ式のコンパクトマシンも多いのですが、粉ひきコーヒーからでも入れられるタイプをチョイス。有楽町ビックカメラで実物を見て細君からは了解を取り付けたので、ヤフオクで新古品をいざゲット。家に届くと段ボールが馬鹿でかいので、こんなの許した覚えはない・・などと散々な言われよう。(最近物忘れが激しいんだよね・・)


ひとまず、怒りの嵐が過ぎ去るのを頭を抱えて待ち。そろっと開封して試運転。味がイマイチの大量に買った粉ひきコーヒーで作ってみましたが、エスプレッソだとまずまずイケます。豆をもっと良いものにしたらもっと抜群の味のはず。さすがデロンギ。子供たちにも大好評。こいつは良い買い物をしたなあ・・格好いいしね。


ちなみに新川周辺は小さくて小洒落たカフェが近所にいっぱいあるのです。家で飲めるのも良いけど、外はそれはそれでまた良かったり。でも、普通の粉コーヒーと牛乳でこんなに美味しいラテが飲めるなんて、もっと速く購入しても良かったなあ・・