Homare's Diary

組織人事コンサルタントの徒然日記です

一流を鼻にかける三流

一流企業の相談事項がそれに見合った一流の内容かというと、必ずしもそういうわけではない。相談内容においては、社内で本気でやろうと思えばできるのに、単にやろうとしていないだけという類いのものも少なくない。

 


その類いとは、『責任を取りたくない』『社内政治に関わっている』テーマであること。そして、それが決裁権の高い上位者が関与するものであればあるほど、多くの予算がついたりもする。だが新たな発想や先端的な解決策が求められるお題かというと、そういうわけではない。すでに仮説や筋道があることも多い。

 


一方で、小さな企業が今後の成長や生き残りをかけて依頼してくる相談事項というものがある。潤沢な予算がつかなかったりするが、意義も高く請負人の腕の見せ所だったりする。

 

 

 

これは、美容整形外科医と小児科医のそれに似ている。前者は、時に必要もない治療に大金をかける患者が訪れる。生き残りや成長のために本質的に施す治療でもない。小児科においては、内科、外科、精神科…領域を跨がず包括的な視点からの解決が求められる。間違えれば未来の可能性を摘んでしまう可能性もある。ただし、診療点数は低く決まった報酬しか稼げない。

 


どちらがいい悪いでも、上下でもない。どちらも必要であり、価値の置き方は人それぞれ。でも、大手を相手に高い報酬を払ってくれる相談を請け負うのが一流だと思うのは、ビジョンなき三流の発想なのだと思う。