人は本来生まれてくるときも、死ぬときも独り。誰かとともに生きていたとしても独り。人は、終生孤独なものなのだ・・と寂聴さんは説きます。
結局、自分の心を完全に理解してくれるのは、どこまでいっても自分だけ。話を聞いてわかってくれる人がいて、抱きしめてくれる相手がいて、体で温め合い、結びつける相手がいたとしても、心まで同一になりきることは出来ない。他は己ならず。この道理をわきまえていないと、相手に過度な期待をし、相手も自分も傷つくだけになってしまう。
理解し合える相手がいたとしても、同じである相手はいない以上、そこに孤独というものは自ずから生じるもの。そうなると、自分自身との対話と自愛が大事になってくるのでしょうね。