Homare's Diary

組織人事コンサルタントの徒然日記です

人事制度は、「社員への願い」を形にしたもの

キングダムは、中華統一を実現した秦の始皇帝とその実現を支える主人公(信)たちのドラマが描かれた史実をもとにした漫画。

当時の中国は複数の国に分かれ、互いに攻防を繰り返し戦乱の時代が長く続いていた訳ですが、

 

➀始皇帝は分かれた国を武力で統一

②統一後は国王ではなく法の下に平等の世界

 

を実現できれば、戦乱の世に終止符が打てるという構想をもちます。

➀においては、孤児から出自するも、類い希な武の才能もち、多彩な人間に愛される力をもった主人公を始めとする武将が八面六臂の活躍するわけですが、

②を実現する「法」とは何か?を文官が議論をする場面があります。

 

中華統一を実現する、「法」とは何か?

文官の最右翼である昌文君は、こう答えます「刑罰をもって人を律し治めるものだ」

 

これに対し、裏切りの罪で監獄に幽閉されるも中華名うての法律家の李斯はこう答えます。

「刑罰とは手段であって法の正体ではない」

 

昌文君が「では、法とは何なのだ」と李斯に問い返します。

 

彼はこう答えるのです「法とは願い。国家が国民に望む人間のあり方の理想を形にしたもの」だと。

 

ルール、法とは、相手に望む「願い」を形にしたものであり、まずは「願い」をイメージしないことにはダメなのである。

 

人事制度は、国家が会社となり、国民が社員に置き換わっただけで、社員を治める「法」といえます。それを作る際には、会社が社員に何を望むのか。これを明確にしないといけないという本質をここでは教えてくれています。

(報酬、格付けの上下を決めるものが制度だというのは、刑罰をもって人を律するという考えと同じです)

 

”人の本質とは、「光」である”とともに、”法とは「願い」”というのは、この作品の中でも名言だと思います。