英、米、独、露、日本・・世界各国で自国優先、保護主義的な政治が台頭している。これは反グローバリズムともいえる運動ともいえる。
1990年以降の世界は、冷戦も終結しグローバル化の流れが大きく加速することになった。欧州統合、中国の社会主義市場経済・・国境の隔たりを無くし、人流、金流を自由にすることは、国の発展と国民の幸せをもたらす。そういう大義名分があった。
ところが、起きたことは移民の流入による失業率の増加、行政サービスの低下と増税、産業の空洞化。これにより、かつての中間層は貧困層に転落。絶望と怒りが国を包み込むようになってきた。それによって支持を得たのが米国ではトランプであるし、英国ではEUの離脱・労働党の台頭。英、仏でも極右政党が支持を獲得。日本でも同じ流れが起きつつある。
冷静に振り返ってみれば、喪われた30年というのはグローバルスタンダードという大義名分の元で、勝ちパターンのゲームのルールを変更させられ、全く勝てないゲームに塗り替えられた時代だったともいえるかもしれない。
各国で起きている問題は、グローバル化の中においては、一方的なGiverとTakerに大きく分かれる構造であること
Giver:物価高と高い税金・社会保障費を課せられる中間層以下
Taker:雇用創出と税金を巧妙に回避するグローバル企業、優秀な移民、喪うもののない難民、不労所得をもつ富裕層
本来は、国が持てるものから税金を徴収し、持たざるものに再配分を行うのだが、グローバル社会においては、これが見事に機能しない。トランプが関税を行うことは、その意味では実に的を射た政策であるといえる。
日本においては、グローバル化の中で利得を貪る大手企業、中国系企業に巧みに金で丸め込まれた政治家、官僚、マスコミが右傾化の流れを必死で止めようとしている。これは韓国においても同じ。結果として、国力が著しくダウンをしている。日本の事を考えて政治や行政、報道を行っている存在などほぼ皆無であり。自らの生活さえ安定すればいい、という正義なき社会にいつのまにか変容してしまっているのだ。
今やグローバリズムという論理の中で行われたこと、市場開放、民営化、小さいな政府、国際標準への批准などは、私腹を肥やしたいグローバルキャピタリストの方便、詭弁であり、これらを元に戻していかないと奪われつづける30年がさらに伸びていくことになるのだろうと思う。