かつて苗字を名乗ることが許されたのは、封建制の中で身分の高い人たちが中心。多くの人が苗字を名乗ることを義務づけられたのは明治期以降。夫婦別姓を議論する際には、旧き慣習と明治期以降を分けて議論をした方が良かったりする。
旧き苗字は、一族の血統、伝統を引き継ぐという観点で、家に入ったら改姓をするのがしっくりくる。一方で新しき苗字においては、別姓で構わないのではないか。
面倒なのは、名字について新旧を分けて方針を出すと、国が封建制を認めることになるのでそれは現代においては絶対にできない。ただし、歴史的観点から結婚における女性の改姓をいうのであれば、それは旧き苗字における慣習にしか当てはまらないことに留意をする必要があるよね。
個人としては、受け継いだ苗字は紀州の下級武士であった江戸時代まで遡れるわけですが、妻方は3人娘で苗字が受け継げないわけで、それも何だかなと思うわけです。
僕の知り合いでは、お寺の一人娘で檀家を引き継がなくちゃいけない。結婚においては婿養子で来てもらうことが大前提という子がいました。有力な檀家が多く、経済的には学生時代から何不自由ない生活でしたが結婚前には複雑な表情を見せていました。
結婚後に彼女に街で会う機会もあったのですが、妻曰く『幸せそうじゃないわね…』と。
姓を変えるということは、結婚のあり方を規定してしまうことであり、選択的別姓というのが良い落としどころではないでしょうか。