仕事選びは、エンゲージメントというくらいだから結婚と同じ。外形的条件で相手を選んだり、受け入れてくれる相手がいたらそれで良しとしたら、幸せな職業生活が送れるわけなどない。
相手に求める外形的条件が仮にあったとしても、それは幸福な結婚生活を送る上での必要条件に過ぎない。ともするとそれは、必要条件にすらならなかったりする。
外形的条件とは『衛生要因』であり、『動機付け要因』とは『愛せる要素』。愛せる要素となると自己の価値観や得手を活かせるテーマであり、その条件は個別性と絶対観が高くなってくる。
だから好きな異性のタイプを教えてくれというのは、全くの愚問であり、直感に基づいて好きになった人がタイプというのが真実。この辺の事が分かっていない愚かな人が、人気企業ランキングとか勧めたい会社ランキングを作り、そこに盲目的に乗っかっているわけです。
それは、結婚したい著名人ランキングに基づいて結婚をしようとしているのと同じ。ダイヤモンドとか東洋経済のあの手の特集は、百害あって一利なし。そんなもの欧米にはないでしょう。あるのは、結果として満足な結婚生活をおくれている人の割合の高い企業ランキングだけ。
いつも思うのです。会社の中であてがわれた仕事が天命であり心から愛せたとしても、辞令一枚や定年でいともたやすく取り上げられてしまう。もし愛せる対象に出会えたのなら、迷うことなくその仕事とずっと一緒にいられる道を探った方がいい。会社人生の中で永遠なんてない。そう、好きになったら駆け落ちすればいいんだよね。