Homare's Diary

組織人事コンサルタントの徒然日記です

新人コンサルタントへのメッセージ

<伝えたい3つのこと>

①組織人事の前に経営コンサルタント

②キャリアの成功に必要なことはGRIT

③僕らのコンサルティングは、音楽でいえばJazz

 

 

①組織人事の前に経営コンサルタント

 

塾で人を指導した経験があるので組織人事を選んだ、部活動で人をまとめる中で組織のメカニズムに興味をもった、意欲が低い人や組織を活性化させたい・・だから組織人事を選んだという方がいます。否定はしませんが、それだけの動機でこの分野で良い仕事は出来ません。そんな単純な仕事ではないのです。

 

なぜならば、僕らの仕事は『企業』がクライアントだからです。個人ではないのです。学生や部活動とはパラダイムが違うのです。

 

企業が相手ということは、経営のメカニズムを理解しないと話になりません。社会環境、業界動向、事業戦略、マーケティング、開発、生産、販売、財務、IT。これらの理解があってこそ組織人事の課題解決が行えるのです。

 

米国では経営コンサルティングファームに入る上では、ビジネススクールに行っていることが前提です。その中でHRMを専攻した人材が組織コンサルに来ます。日本では、そういうハードルはないのですが、その代わりに自分で学ばなければならないのです。(グロービスのMBAシリーズは全部読んでおくくらいは当たり前)

また良い情報源も持つ必要があります。経済誌、専門誌、TVの特集番組など良質の情報に常に触れて、アンテナを磨いておく必要があります。

 

その上で、組織人事なのです。

 

いきなり組織人事の領域にきて、組織人事のことだけをマスターすれば良いと考えないで欲しいです。(しかも、心理などの狭いジャンルだけに固執もしてはだめ)

 

研修では、ストラテジー、デジタル、VIの人間のパフォーマンスに圧倒されたと思います。内容にも着いていけないところがあったと思います。研修は、基本的に無自覚無能を自覚無能にすることに目的があるので、それで良いです。でも、そのままだったらダメです。

 

IGPは、領域別の採用を行っていますが、最初は全員ITコンサルでそこで優秀な成績を収めた人材だけが戦略や人事に異動できるファームも多いのです。彼らは、戦略、ITについて当然の理解をしています。

 

ちなみに、WoDにおいても良い仕事をする人は、他のユニットに行っても活躍できる素養のある人です。

 

②キャリアの成功に必要なことはGRIT

 

IGPの新卒採用においては、一定の学歴をもっていることを重視して採用を行っています。ですが、いくら高学歴の人であったとしてもコンサルティングファームで活躍できるかというと話は全く別です。

 

では、成功をするために必要なことは何か?

自分の仕事を愛し、執着心をもって粘り強く取組み続けることです。

 

ハーバード大学のダックワース氏は、GRITとしてその素養を解説しています。聞いたことがある人もいるでしょう。

 

G:Guts 困難な状況にも立ち向かう力、逃げずに挑戦する

R:Resilience 失敗してもくじけずに立ち直る

I:Intiative 自ら高い目標を掲げて取り組む自発性

T:Tenacity 執着心をもって諦めずにやり遂げる粘り強さ

 

自分自身のGRITレベルがどの程度なのか、また上げていくためには何をすれば良いかはネットで探ったり書籍を読んで頂きたいですが、WoDでしっかり仕事をした上でプロモートした人においては、GRITが間違いなく発揮されています。特に仕事に対するオーナーシップとその上でのTenacityがありますね。

 

 

③僕らのコンサルティングは、音楽でいえばJazz

IGPは指揮者がいて譜面があって、指揮者や譜面の通り同じ演奏をし続ける楽団ではありません。独り独りがプロとしての基本技術を持ちつつ、状況に応じた即興的な対応や協奏を行うことでハーモニーを紡ぎ出すJazzバンドに性質が近いです。

 

解がない世界のコンサルティングは、言うなればJazzなのです。譜面や指揮者を探しにいかないで欲しいです。(相談をしないで独りで考えるだけでは無いので誤解無きように)

定石としての型(フレームワーク)をしっかり身につけた上で自分なりの表現スタイルを磨き続けて欲しいです。

 

最近、Blue Giantというプロのジャズミュージシャンを目指す主人公を描いた漫画にはまっています。主人公のスタンスや行動においては、GRITが発揮されています。

 

主人公は、とにもかくにもJazzを愛しており、時間があればいつもテナーサックスを吹いています。でも一流を目指す人ってそういうスタイルだと思います。(読んだことがない人は、Amazonプライムの映画からどうぞ)

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