Homare's Diary

組織人事コンサルタントの徒然日記です

関心の輪から抜け出る

趣味と仕事の決定的な違いは、仕事は必ず不を抱えた『相手』がいるということ。相手の「不」や「価値」など考えもせずに、ひたすら自分の気持ちの赴くがままの行為というのは趣味なのです。


赴くがままの趣味も相手に価値や感動を生ずることだってあります。でもそれはボランティアの世界であるから成立していることも多く、対価が発生する場となるとそうことは容易く進まなくなります。


好きなこと、得意なことを活かした仕事をしたい・・という人は多いものです。学生時代の好きなこと、得意なことで得た成功体験・・中でも人に影響を与えて動かすことが出来たと経験というのは、趣味の域だったりすることも多い。このことを理解できずに、社会人になってしまうと、自分が思い描くように活躍できないというジレンマに直面することになります。


へたに成功体験を重ねているから『アンラーニング』もできない。終いには、自分にあった仕事をくれない、マネジメントが悪いと他責にすることになります。こうなってしまうと、ますます活躍からは遠ざかっていくことになります。7つの習慣でいうところの「関心の和」の世界の住人です。


自分が変えられるモノの見方と行動の仕方にエネルギーを注がなければ、活躍することや感謝をされる事なんて到底望めやしない。これは、能力というよりも心構えと言っていいものだったりします。


そして相手の不に思いを巡らせば、自分が持っている知識やスキルじゃ到底充足できることなんて出来ないということに気がつくモノなのです。


それが出来ないのだとすると、相手や仕事に対して『愛がない』人ということになります。そう、自分のこと以外に無関心だから、自分の行動を変えられないのです。


本来そうしたことは、教えるものではなく採用の時点で見抜かないと後で苦労をすることになります。とはいえ、採用してしまった場合においてはどのようにしていくべきなのか・・これは諭してもだめで、相手が自分の置かれた状況とその原因について、自分で気がつかせるようにもっていく対話以外にはないのでしょう。なかなか骨が折れることではありますが。