Homare's Diary

組織人事コンサルタントの徒然日記です

ベンチャーゆえの鷹揚さ

41歳の時にS社のキャリア自律プログラムの企画をやっていたのです。そこはバブル層を大量に抱えており、団塊層最大のコブが48歳だった。そこで出口施策として53歳の役職定年を早期退職優遇制度とセットで導入し、48歳でキャリア研修を実施。研修後はカウンセリングでフォローして外部に意思決定を促す仕組みを作ったのです。

 


当時は彼岸のことのように受け止めていた年齢に自分もなったわけです。経営的側面から見たら不可避ではあるものの、個人の観点で見たら理不尽極まりない仕組み。当時も思っていましたが、実際にその年齢になるとその思いをさらに強く持ちます。

 


年をとれば取るほど個人差が大きいのに一律で扱うんじゃないよ…と。記号で人を判断するようなところで、自分の可能性を埋めてしまうのはもったいないとね。

 


今のところはベンチャーで平均年齢は30代前半。役職定年なんてありはしません。創業期の社員だったという杵柄で実力もないのに役員に長く収まり、その人間に政治力を働かせた人間が要職を占めるというケッタクソ悪い状況も皆無。そういう意味では、余計なことに気を取られずに、真っ直ぐ仕事に打ち込めるのは有難い。

 


若手においてもこういう環境の方がきっと面白いと思います。それにしても思うのは、大手企業においては実力主義であらねばならない専門サービス会社においても、無駄な事業や人員が山ほどいるということ。だから給料を思い切ってあげられないし、年齢でポジションを外すという乱暴なやり方になるのですよね。