Homare's Diary

組織人事コンサルタントの徒然日記です

子供の就活コーチをする

大学生、ましてや就職活動ともなると親の出番というものはさほどないもの。でも、男女の親との距離感の違いとでもいえるのだろうか。娘については、二人三脚で就職活動に取り組んできた。


志望業界の選定、エントリーシート作成、面談演習


息子たちはそこそこのブランド大学に行ったアドバンテージがある反面、娘はそのアドバンテージはなかったりする。戦略を立てずに素で当たったら勝ち目が薄い。彼女もそのことを分かっていて引け目に感じているところもある。


最初は彼女も自分でやろうとしてみたはものの、書類選考でことごとく落とされ意気消沈。厳しさを目の当たりにしてコンプレックスが一層募るばかり。でも、大学ブランドで就職は決まるわけじゃない。誇りに語れる自分を明確な言葉として持ち得ていないから自信が持てないわけで、特徴、経験をとにかく洗い出し、言葉に紡いで磨き直すことを何度も繰り返した。今更、時間は戻せないのだから。


うちにエントリーシートが通過をするようになり、面談に進むところも出てきた。とはいえ、大手企業というのは各社頭をひねって様々な工夫をして学生を絞り込もうとするわけで、企業研究とともに面談で刺さる話を如何にするか・・ということに知恵を絞る日々。


「お父さんはいいよね、原稿なんか用意しなくてもアドリブでいくらでも口が立つからさ・・私はそうはいかないよ・・」


僕は就職の対策というものは大してしたことはなく、筆記試験は場数で、面接はその場の弁舌だけで突破した人間なので、異なるタイプの彼女に再現性のあるアドバイスをというものを出来る立場にはなかったりする。とはいえ、採用面接というものは何度もしているし、そこで何を見抜こうとしているのかも分かる。だから、相手の視点を踏まえて想定問答の繰り返し・・


3月4月にエントリーした第一群の企業は、最終面接までいったところも幾つかあったものの朗報は来ず。とはいえ、これだけの企業にそこまで面接に進めたことをプラスに捉えて頑張ろうぜ・・まだまだ就職戦線はこれからなんだから・・と慰めつつ。


気持ちが落ち込み行動が止まる彼女にハッパをかけ、エントリーをまとめて行いリスタートの矢先。待ちに待っていた内定の吉報が彼女に来たのでした。


就活中は、彼女は友達にも会わず、週末は僕と自転車で色々なところに行きました。そして、就職活動を一緒に出来たというのもある意味貴重な体験。


考えてみれば僕が組織・人事の仕事を始めたのは、若年就業支援事業(ジョブカフェ)の立ち上げに30代で関わったことがきっかけ。大阪の拠点では就活に失敗したフリーターの方のカウンセリングも行ったりしました。それを思うと原点回帰の経験だったといえるのでしょうね。