Homare's Diary

組織人事コンサルタントの徒然日記です

ジョブ型雇用のパスポート

自分のことを理解し信頼してくれる人でないと人脈とはいえない。その上で自分自身に異なる角度から新たな期待や要望を投げかけてくれる人は、新しい自分を見出す機会をもたらしてくれる貴重な存在。

 

 

 

リンダ・グラットンが『変身資産』と呼んでいるものは、上記のそのものだったりする。

 

 

 

だが、会社で同質性の高い人間関係に日頃ロックインされている人は、なかなか多様なネットワークを手にすることが難しい。それは、選択肢のないキャリアを歩まざるを得ないことを意味する。

 

 

 

ソーシャルネットワーキングの発達に伴い多様なネットワークを誰でも持ちうる事が可能になってきた。その一つがLinkedin。

 

 

 

日本では鳴かず飛ばずだったLinkedinもこのところだいぶ存在感が出てきた。きちんとキャリアを登録しておけば、自分のキャリアに関心を寄せる第三者と容易に繋がりを創ることができる。中には魅力的なオファーを提示する人も出てくる。

 


職務経歴を登録しているのだから、自分のことをある程度理解した上でコンタクトするが故にそれも自然なこと。

 


こうしたダイレクトリクルーティングの手段が発達してくると、採用広告メディアの位置づけは下がってくるし、腕の悪いエージェントも存在価値がなくなってくると思う。

 


企業においては、いくら個人を抱え込もうとしてもこういうツールが発達すれば、優秀な人材の抱え込みは困難になる。

 


これまで立場の弱かった個人もこうしたメディアを手にして駆使することで、自分にとって魅力ある組織を転職活動ということを敢えて意識せずして選ぶことが可能になる。ある意味でジョブ型雇用におけるパスポートなのだ。

 


こうしたインフラのおかげで日本もようやく組織と個人が対等な立場になれてくると思う。