カジュアルタイムに身につけている時計は、いくつかバリエーションを増やしてみたりしたもののLUMINOX
を15年ほど愛用しているわけです。ミリタリーベースですので、堅牢さとミニマルなデザインは飽きがこない。あくまで個人的ですが。
・視認性の高さ(暗視時も含め)
・頑丈さ(200防水)
・付け心地(グラスファイバーのケースで軽い)
・コンパクトさ
昔はケースの大きいごってり重たい時計も持っていたのですが、重たい時計はとにかく鬱陶しく感じるようになり、すべて売り払ってしまいました。そして、スーツに合わせた黒革の時計はスーツを着る機会がないので全くつけなくなってしまいました。
革靴の存在と全く同じですね。
軽くて丈夫でコンパクトならいつでも一緒でいい。靴も携帯も時計も自転車も…
LUMINOXの売りは夜間自動発光する特殊蛍光の文字盤が採用されていること。トリチウムガスが充填されているカプセルがそれを可能にしているわけですが、トリチウムとは福島原子力発電所の海洋廃棄で議論となった放射性物質です。
半減期は約12年。ですのでLUMINOXもだいたい20年あまりは光り続けます。もちろん、人体に影響の出る放射線は出ていません。薄ければ比較的人体毒性の低い放射性物質といえるのだと思います。
ですから、薄めて海洋に出すのであれば大きな問題はないのだと僕は思っています。
自動発光にトリチウムが使われる以前は、ラジウムが使われていました。キュリー夫人によって発見されたこの物質は極めて人体毒性が高い。キュリー夫人も放射線障害によって白血病、腫瘍といった病変を生じて世を去っています。米国でラジウム塗布の時計作りに参画していた若い女工さんがことごとく放射線障害で若い命を散らしています。
ラジウムの代替品として登場したトリチウムは遥かに安全性が高い。とはいえ、放射線を発するリスクは厳然してあるわけで、第三の発光塗料はルミノバでロレックスなどに採用されています。
規制の極めて厳しいフランスなどでトリチウムを搭載している時計は販売禁止だそうですから、とにかく放射線はだめという考え方もあるのだと思います。
とはいえ、自然界はあらゆる放射線にさらされているのも事実であり、ラドン温泉などの低レベルの放射線は体に良いとの研究結果も出ています。ですので、放射線物質イコール悪だという単純な解釈はしなくてもいいと思います。
ちなみに僕は原発はない方がいいと思っていますけど。