Homare's Diary

組織人事コンサルタントの徒然日記です

会社は対価を得る場に過ぎない

人生を振り返って、『自分はこの会社に仕えるために生まれてきた』なんて思う人はいないだろう。仮にそう思っている人がいたところで、よくよく話を聞いてみれば、そこで成し遂げてきた仕事や経験が他に代えがたいものであったというだけのこと。

 


会社なんて所詮、稼得と自己実現のための手段に過ぎないのだから、そこにいることを目的化するのはおかしい。増して過度な期待をするものでもない。

 


強力なオーナー会社でもなければ、会社に人格や価値観があるわけではない。自分の価値を決定づけるのは、所詮直属の上長に過ぎない。だから、夢を描ける人がいる一方で、その会社らしくない目に遭う人だってある。

 


冷静に考えれば、そんなことは分かるはず。会社は利用するものであって、搾取されるものでも人生を犠牲にするべき存在でもない。

 


辛いことがあったらその分いいことが起こる、という法則は会社の中だけでは成立しない。期待を掛けて待てば待つほど、自分の可能性は減少し、不可能を知ったときの絶望も大きい。パチンコなんかと同じで引き際を見極めるのが肝心。(賭け事は、大人になってからしませんけどね)

 


自律の大前提は、有限性を認識すること。その中で、選ばなかったことで後悔しない事を無くしていくこと。でも、会社における上級ポジションというのは、自分の心が本当に求めているものを一掃してしまう魅惑がある。でも、魔法なんて一瞬のうちに解ける。

 


その時に残された老いた自分をみすぼらしく思わないようにした方がいい。

 


しかし、純粋培養でいい目ばかり受けてきたサラリーマンは、なんてだらしなく打たれ弱いのだろう。定年後も何年居座るつもりだい…実力はあってもそういう人ほど鬱陶しく思うのが組織の論理なんだぜ…もうそろそろ気持を切り替えようぜ…

 


キャリア自律を推進してきている当事者が、組織に縋ったり恨み節言っちゃダメなんだよ…専門性を培ってきたんだからフロンティア精神で外部に目を向けようよ…

 


でも、自社の中でパイオニアになると、自分は何時までも重宝がられる…こういう幻想をもつ単純な人多いんだよな。まあ、分かるけど。いい加減、その打算的なパラダイムはやめたほうがいい。人生短いのだから。