Homare's Diary

組織人事コンサルタントの徒然日記です

焼きが回る

焼き入れの際の火が行き渡りすぎ、刃物の切れ味が悪くなることから転じ、年をとるなどをして頭の回転や腕前が落ちるなど能力が下がることを意味する。

人は歳を取ると大なり小なりどこかに焼きが回るものだ。問題を防ぐには、そこを自認して不完全さを補うべく周囲からの助けを請うことだ。歳をとっても衰えないものもあるのだから。

実績、年功によってそれなりのポジションに祭り上げられると、自分が全能であると勘違いする。そして権力を持つ人間には真実の声が伝わりづらいという本質を解せず、裸の王様になってしまうこと。

こうなるといよいよ焼きの回りも早くなってくる。自分に都合の良いところだけを見て悦に浸る。少ない情報でバイアスを持って物事を判断する。問題は他人のせいにする。もっと悪くなると自分に聞き心地のいいことだけをいう人間しか周りに置かなくなる。

これが老害のメカニズムだ。

焼きの回りやすい人の特徴は、誰彼かまわず同じ話を何度もする。人の話を取り上げて自分の自慢話をする。興味関心が自分にしかない人だ。要は聞く耳を持たない人。

いつまでも純粋な心で周りのことに好奇心を持ち続け、謙虚な人でありつづけたいものである。