「あなたたちの中で罪を犯したことのない者が、まず、この女に石を投げなさい」
ヨハネ福音書8節の一文。連日、鬼の首を獲ったように不倫、政治スキャンダルの報道にエスカレートするマスコミ、評論に明け暮れる人々。
クオリティ、タイムマネジメント、コンプライアンス…一見正論を掲げつつ、普段の自身を省みることなく、人を追い詰めることに余念のない人はどこにでもいます。彼らにおいては、義は自分にあると思っていると思うのですが、ただのロジカルハラスメントです。
法律、倫理、規範とは、一体何のためにあるのか。それは、人を幸せにするためにある。そこに照らせば、解釈や運用も変わってくるはずです。決して人をつるし上げる根拠にするものではない。
そう。愛のない裁判官ほど質の悪いものはない。律法主義に凝り固まったファリサイ派のように。
人の罪を裁くのに余念を持つのはいい加減にして、その厳しい目は自分に向ければいい。
思い、言葉、行い、怠りの罪…
そうすれば、誰もがもっと笑って生きられると思うのです。