Homare's Diary

組織人事コンサルタントの徒然日記です

重くを軽く 軽きを重く

点前には重きを軽く軽きをば 重く扱う味わいをしれ

茶道の点前において、水指のように重たいものはそれを感じさせないよう扱い、茶杓のように極めて軽いものは大事に扱えという原則を利休は歌に定めています。

同じように、難しい話や深刻な話は、譬え話を入れて分かりやすくしたり、時にユーモアを交えながら話す方がよいと思うのです。一方で些細とも思う話でも、軽々しく受け流さず時に耳を傾けて聴く。

ビジネスパーソンで、難しい話を専門用語も交えて高尚に、なおかつ神妙な面持ちで立て板に水のごとく流暢に効率的に話すのがいいって思っている人がいます。

Too young…まあ、そういう人はおおよそ人の本質を理解していないからそうなってしまうのです。正直、印象、芸術点評価ゼロ。背伸びしたくなる気持ちも分かるけどね。

討議やプレゼンの時間をカチカチ管理し、小難しく神妙な顔をして会議をするより、わいわい意見を出し合って時に笑いが起こるくらいの方がいいアイデアも浮かぶものです。深刻なことを神妙な顔をして話し合ったら、時に事を余計に複雑に深刻にさせてしまうことでしょう。

この辺の感覚は、人の感情を動かす音楽や芸術に通ずるところがあると思うわけです。芸術の世界においては、身分の上下もないし、効率性も関係ありません。どうやったら人の心が動くか。

ナレッジワーカーは、サイエンスだけではなくアートやウィットのセンスも重要なんですよね。