人から言われるままに勉強を行い、失敗らしい失敗をしてこなかった人は、正解たるものを勉強して、それを答えれば何とかなるというパラダイムでいつまでも動いている。確かに、締め切りを守るとか、セオリーに従ったアプローチを適用すればいいという局面ではこのやり方はいいかもしれない。
一方でこのやり方にどっぷりつかった人は、相手を置き去りにして、いつも正解を答えていればいいというメンタリティになりがち。
相手が首をかしげていても、その気持ちに関心を向けず立て板に水のごとく話し続ける。立ち止まって対話をすることができない。これといった正解が出せない局面では、役に立たない資料を山のように出すことで切り抜けようとする。まるで、部分点をもらうために筆記試験の論述欄を文字を並べて埋めるがごとくに。
それで通用する仕事もあるかもしれないけど、僕らのコンサルティングでそれをやられたら困る。目指すべきは、相手の疑問や不安に納得で応えるマインドとスキルを持ち合わせていくこと。
納得に応えるというのは、自分ではなく相手が主語になる。気持ちを動かすために、言葉も変える、疑問に立脚すると特定のことだけ知っていれば済むという話でもない。本を読めばいいのではなく、自分の頭で徹底して考えること。でも、そうしていく方が仕事は絶対に楽しいよね。