Homare's Diary

組織人事コンサルタントの徒然日記です

小沢健二と満島ひかり

Apple TVで公開されている映像。小沢健二満島ひかりさんの対談。とにかく、もう素敵な対談なのです。


テーマは、満島ひかりさんがアルバム「Life」と「刹那」を聴いて思い浮かんだ「雨の日の 傘の下の プライベート空間」(晴れの日にはできないあれこれ)という情景について語り合うというものです。


こういう情景を思い浮かべる感受性を持った満島ひかりも凄いと思うのですが、それに対して小沢健二さんが返す叙情的な散文朗読が素晴らしい。これは、物凄く高等なラブレターともいえるもので、聴いている満島ひかりさんは、弾けるほどに嬉しい気持ちを必死で押しかくしている様子が伝わってきます。


以下は一部の抜粋です。


"人に見られたい、と思う権力者は、アマチュアで、本当の権力者は、人に見られることを嫌う。世間に対して、バリアを張る。見られないことは、力の源。見られないことは、力そのもの。そう思ったりする。 


雨の日、街じゅうで、黒やピンクの傘が開く。その下には、そう、人に見られない空間ができる。傘の下で、人は、ちょっとしたパワーを感じる。権力者たちに比べたら、小さな小さなものだけど、そこには確かにパワーを感じる空間ができる

 

世の中は、フラットでオープン、ではない。実は、ひかりの当たる部分と、影になっている部分があって、オープンではなくて、クローズされた空間がある。クローズドな空間はないことになっているけれど、本当は、目の前の、小さな傘の下にだってある。そこには、満島ひかりさんが、ひそんでいる。おしまい。"

 


彼女に対する敬意、そして彼女の佇む感性の世界に降り、更にそこを膨らまして話す小沢健二さん。自分のことをそこまで大事に、そして理解してくれる人がいるんだ!彼女じゃなくても完全にノックアウトです。


でも、残念なのは小沢健二さんは結婚しているって事なんです。ここまで、シンクロできる相手なのに、近づく距離には限界がある。尾崎豊斉藤由貴のように。満島ひかりさんと小沢健二さんなら許せる。それにしても人の出逢いってなんて残酷なんでしょう…


昔の和歌もそうですが、歌や詩というものは、人に愛を伝えるためにあるものって、改めてそう思います。御覧になったこと無い方は、ぜひ彼女の表情と秀逸な散文朗読を聴いてみてください。

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