Homare's Diary

組織人事コンサルタントの徒然日記です

「学ぶ」と「働く」のミッシングリンク

企業は、学生が大学時代に何を学んだなんか気にしていない。見ているのは学校名や課外活動。学生もエントリー企業を名前で決めている。選考方法は、面談という限られた時間の中。そこで上手くアピールができないとチャンスはない。


このやり方では、企業は自社に必要な人材を見極められているとはいえないし、学生も自分を活かしうる企業の存在を知らぬうちに就職活動を終えてしまう。そもそも、『点』の面談の出来次第で就活の成否が決まるやり方は、本質的ではなく双方で無駄な労力。学びと働くの間に横たわるプロセスの断絶を解消することが本来必要なのではないだろうか?


Benesse i-careerというサービスの責任者にインタビューしたときに聞いた発言。確かにそうだよな・・と思う。

 

学校名にこだわるあまり、同じ大学の複数学部を受験する。面接では、バイトや部活・サークルの話しかしない。4年という時間と多額の学費をかけて、肝心の大学で学んだことは、学生もアピールしようとしないし、企業も問わない。これでいいのか?


SPIは、能力検査を主にスクリーニング目的で活用するだけ。どのような人材を採れば、その後に活躍しているのかの検証すらもされていない。面接でアピールすることに長けた学生もいいが、目的意識を持って学んできた学生に光をあてて良いのではないか?そもそも、ここまで学びと就労が断絶した日本の就職は、変えていくべきなのではないのか?

 

自身を振り返ってみると、大学は『経営』の学部しか受験をしなかった。就職も、『経営学』を実践に生かせる仕事。面接では、体育会のこともバイトのことも言わず、関心を持って学んだ科目と卒論テーマを話した。


それは、『働く』という大凡人生の大半を投じる活動を楽しくやるためには、好奇心を持って学んだことに関係した仕事を選ぶのが一番と思ったから。結果として、学びと働くが繋がることになった。運が良かっただけなのかもしれないけど、今の自分の働くことに対する気持ちを思うと、もっとそうしたことは意識的にかつメジャーになったほうがいいだろうって思うのですよね。