大学病院の世話になった。社会人になってから初めてのこと。
それは一昨日、富山からの出張帰りのことだった。右下腹部に経験をしたことのない鈍痛。痛みがひどく、脂汗がでてまともに座っていることが出来ない。迷惑だと分かりつつ、3列席をぶち抜きで横にならざるを得なかった。うちに容態は落ち着き、普通に家に帰ることが出来た。
翌日も昼食後に同じ状況。クライアントとのミーティングは何とかやり過ごし、3時間もすると小康状態。
症状からして原因として考えられるのが、胆石。脂っこいモノを食べるダメだという。用心して、昨日の朝はシリアルとコーヒーの朝食。だが、京都に向かう車中で激しい鈍痛。一つ目のアポイントは何とかこなし、2つめは仲間に任せて帰京することにした。
大病院の診察券は、大人になってから厄介になったことがないので持っていない。まず、家族が世話になっている慈恵医大に向かった。
慈恵医大に着いたのは15:30。初診の時間は回っていたが、状況を話すと受付の人は親切に救急に回してくれた。若手スタッフで構成されている救急外来。様々な患者がいる。左隣は、不注意で転倒し、30針を塗った女性。右隣は腸閉塞を起こし、生命維持の緊急手術が必要な状況の中、苦悶の呻きを上げ続けている中年の男性。
スタッフによる問診。状況について上げられるモノは全て話す。『総合診療医 ドクターG』を見ているので、ちょっとした情報が原因究明の手がかりになることは知っている。スタッフ陣は、若手ながらみんな温かく感じがいい。真摯で信頼できる雰囲気を皆持っている。
血圧測定、検温、超音波エコー、CT、採血、採尿…
果たしてドクターたちの診断は、尿管結石ということでした。何でも、4ミリ台の結石が腎臓と膀胱を繋ぐ尿路にあるとのこと。大きさも小さく、殆ど落ちかけている。とはいえ、熱があるので細菌感染で腎盂腎炎にならないように、抗生剤投与で様子を見ましょうとのこと。
まあ、手術も必要なく大事には至らなそうですが。たかが、4ミリとはいえ結石がもたらす痛みというのは、25年前に経験した腹痛を想起させる激痛な訳で。痛みに襲われているときには、様々な思いが頭によぎります。
ことさら体のことには気を遣っているとはいえ、内臓は鍛えることが出来ません。命や肉体の有限性を改めて感じさせられる一件。まったく、やれやれです。