「コンサルタントは芸者みたいなもの」高橋俊介さんは著書「コンサルタントは付加価値で勝負する」でこう述べている。
自らがもつ芸によって相手のニーズを満たすという点で、コンサルタントは芸者に似ている。そして一人前の舞妓・芸妓さんにはどのような過程を経てなっていくのか。彼女たちが身に付ける芸は、どのようなものか・・。これを子細に見て行くと、なるほど確かにコンサルタントというのは芸者に似ていると思わされる。
-舞妓・芸妓さんとコンサルタントの対比
<ベーシック>
①舞⇒プレゼンテーション
②行儀作法⇒ロジカルシンキング、仮説思考
③着付け⇒ドキュメンテーション(スライド作成、ライティング)
④接客術
<アドバンス>
⑤三味線⇒調査・分析・レポーティング
⑥唄⇒講演、講師、ミーティングファシリテーション
舞妓さんは、置屋で5年くらい修業してベーシックを身に付け、芸に磨きをかけて襟かえする。その後も芸に磨きをかけて一流を目指していく。ピンの芸妓として道を究める人、お茶屋さんを始める人、お客さんに引かれる人・・・
コンサルティングファームは、花街の世界で行けば置屋とお茶屋さんみたいなところ。考えてみれば、僕は新卒から40歳までファームで一人前の芸妓さんになるべく幅広い芸を身に付けさせてもらった。
「芸は身を助く」という。長年の置屋、お茶屋暮らしで磨いた三味線や唄は、普通の人には簡単に真似ができない。お蔭で様々な土地、お客さんのお座敷に上げてもらえる。本当にありがたいことだなって思う。