Homare's Diary

組織人事コンサルタントの徒然日記です

休息を優先させるプログラム

2016年Sperandeiらは、フィットネスセンターに新規で通いはじめた5,240名を対象に、12ヶ月間にわたるトレーニングの継続率を調査した。結果、継続率は開始から3ヶ月で37%、半年後には14%にまで減少。12ヶ月後まで継続できたのはわずか4%未満だった…

レーニングが長続きしない理由は、人の進化過程である狩猟時代において余計なエネルギーを消費しないようにプログラミングされたままであるからというハーバード大学Libermanの説があります。

さらに将来的に健康的な体やプロポーションを手にできるというインセンティブが分かっていたとしても、心にプログラミングされた今の休息のメリットを優先させたいとする『現在バイアス』が働くため、トレーニングは継続しづらいと言うのです。

実験として金銭的インセンティブを与えた場合は、トレーニングの継続率は上がるようです。でもこれも決定打ではありません。Libermanによれば、心にプログラミングされた内容を書き換える特効薬は無いのだそうです。

僕はジムに行くことはしませんが、日数間隔の腕立て伏せ(200×3セット)と週末のランニング(20km)は30年近く続いています。極めて怠惰でいい加減な人間なのに。もしかすると、プログラムが少しだけ書き換わったからかもしれません。

多分それは大学時代の闘病と入院明けのリハビリ。45日ベッドに磔になり身動き一つすらできない状況の後では、野球部で鍛えてきた体は文字通りゼロ。腕立て伏せも最初は数回しかできなかった。走ることももちろん。でもちょっとづつ回数を増やしていきました。そして今に続くのです…

きっと、休息よりも回復させるにはトレーニングをすること。それをしないと暗黒の病床生活に戻るかもしれない…というプログラムが。

それを考えると、若いときの体験というのは貴重だったんだなあと思うわけです。