Homare's Diary

組織人事コンサルタントの徒然日記です

本を編む

10年前、僕は職場の同僚3人と本を書いていました。テーマは現場のマネジメント。プレジデントの編集者とコンセプトを詰め、半年くらいの時間をかけて執筆に取り組みました。

紆余曲折ありながらも本は無事に世に出ることになりました。残念ながら大して売れなかったけど。

そして、僕は新卒から長らく在籍したコンサルティング業界から離れる決断をしました。世に出した本は卒業論文みたいな位置づけとなりました。40歳の時でした。

7年のブランクを経て僕はコンサルティン業界に戻り、今また同僚たちと本を書いています。あれからちょうど10年です。

出版の話をもらったとき、僕は独りで書く決断はとてもできませんでした。声をかけた同僚は一緒に書くことを快く承諾してくれました。ありがたいことです。そして原稿を書き始めました。

書く作業というのは孤独な作業ではあります。でも、書いた文章を読み加筆をする作業というのは、自分が書き起こすのと違う感覚で臨めます。そして気の置けない同僚ですから、大変なところもありつつも仲々楽しいものです。

しかしながらこういう機会が持てるというのも、今の環境にアクシデンタルに転じたからです。

『命の力には、外的偶然をやがて内的必然と観ずる能力が備わっているものだ。この思想は宗教的である。だが、空想的ではない。』

小林秀雄さん言うとおりだと思うのです。