必要以上に持ちたくなるアイテムというものは、心の隙間・・コンプレックス・・を埋める補填材のようなもの。
それは、若さを失いスポーティーに動けなくなった男においては、コンマの世界を測る世界に生きてもいないのに、精緻に計測できるクロノグラフであったり。公道では半永久的に能力を発揮することが出来ないスポーツカー。秀麗なプロポーションを維持できない女性においてはエレガントなブランドバッグ・・・
でも、心の隙間はモノでは決して埋まらない事だけは確かで。いくら上質なアイテムに囲まれていようが、その効用は一瞬。内なるところで解決しようとせずに、外に求めだすとキリが無くなる。自分でも、心の隙間が空いている時のサインというのはあって。それは、新しい時計や文房具が無性に気になるとき。
自分の体にきちんと向き合えているときには、使い古したLUMINOXやTIMEX IRONMANでいいし、しっかりと学び成長していれば、使い古したセーラー万年筆で十分。
先日、玉川高島屋で一人で時間を潰さなくてはいけない間があったので、アンティークの時計や文房具をじとーっと見ていたのだけど。これはあんまよろしくない兆候。
細君を見ていてすごいと思うのは、装身具やアイテムに対してまるで頓着しないという事。お金があったらいろいろ欲しいけど。。とはいうものの、モノに拘っている様子はあまり見たことが無い。キッチン用品位だろうか・・
幼少期から今までのコンプレックス・・少なくともモノで埋め合わせる類の・・が少ないのだろうな。きっと。