ラグビーではボールを持った選手が相手に囲まれ、前に進めることが効果的でない場合に密集が形成されます。状態によってモール、ラックと呼ばれるものです。
密集を形成する役割は、スクラムを組むフォワードになるわけですが、フォワードだった僕は、どうもこのモールやラックというものに参加をする気が起きませんでした。
それは、全体を引いた視点で見るのが好きなのに、無条件に頭から密集に突っ込むということに、まるで気をそそられなかったことがあります。
ですから、いつも少し遅れ気味に密集に向かいつつ、ブラインドサイドは陣形のどこか、どの辺にボールが出そうか…相手にボールが出た鼻先をいかに潰すのか…そればかりを考えてゲーム中は動いてました。
ま、校技がラグビーであり熱くなる戦いではあるものの、しょせんは授業のラグビー。フォワードの一人がモールに素早く密集しなくても体制に影響はないのです。(ルールをあまり重視しない性格が表れている)
中高のラグビーは、バックスもボールに引きずられた動きをするもの。ブラインドに振られた攻撃を何度か止めるにつけ、バックスでないのに『フルバック』と呼ばれたりしたものでした。
今の仕事も、俯瞰した視点からブラインドサイドを発見し、そこから問題の解決を行うことが多い。当たり前のルールも目的合理の観点で時に無視です。
フォワードではない、スタンドオフでもない。フルバックというポジションが自分には合っている。一方で、スクラムにがっしりバインドされるポジションはまるで合ってない。せめて、すぐにバインドから抜け出せるフランカーが心地いい。
きっとスポーツにおけるポジションの好みというのは、仕事と関係があるのでしょうね。